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Cardanoでスマートコントラクトのサポートを可能にした研究の概要

Cardano研究の詳細2 -Cardanoの革新的なEUTXOについて、そしてより効率的なスマートコントラクトを提供する仕組み

2022年 6月 23日 Olga Hryniuk 12 分で読めます

Cardanoでスマートコントラクトのサポートを可能にした研究の概要

はじめにこちらをお読みください。

  • パート1:Cardanoの基盤となる研究概要

前回のブログ記事では、ステーキング、委任、報酬共有など、Cardanoの中核となる要素を支える研究について紹介しました。 今回は、拡張未使用トランザクションアウトプット(EUTXO)会計モデルを活用した、分散型アプリケーション(DApp)開発用関数型スマートコントラクトプラットフォームの確立を支える論文を概観します。

UTXO対アカウントベースモデル

ビットコインとイーサリアムは、今日数あるブロックチェーンの中でも最も人気のあるブロックチェーンです。ここでは、ユーザーの資金の分布と所有を追跡するために、2つのかなり異なる台帳会計モデルが使用されています。このモデルとは、ビットコインの未使用トランザクションアウトプット(UTXO…

Cardanoの基盤となる研究概要

Cardanoを支える研究の詳細を紹介するブログシリーズ第一弾

2022年 6月 10日 Olga Hryniuk 11 分で読めます

Cardanoの基盤となる研究概要

2015年に開始されて以来、Cardanoプロジェクトには「暗号資産の設計および開発方法を変える」という明確な目標があります。単一の公式な白書を持つ代わりに、このプロジェクトは、堅固で先駆的な、研究に基づくブロックチェーンを生み出すために、科学的な設計原則とエンジニアリングのベストプラクティスを幅広く組み合わせました。Cardano開発の主要概念は、「なぜカルダノを構築するのか」、そして、Charles Hoskinsonによる動画「Cardano whiteboard」で提示されています。この研究に立脚したアプローチにより、Cardanoは他とは異なる固有なブロックチェーンプラットフォームと位置付けられています。

一連のベストプラクティス、アイデア、貢献が、安全で分散化された、スケーラブルな台帳を構築するためのCardanoの基礎を形成しました。現在、豊富な研究論文がInput Output Globalのライブラリーページに収録されており、本稿執筆時における数は139を数えています。その多くが査読済みであり、トップレベルの学術会議で認められています。Google Scholar

Lace:スピード、簡易性、そして、シームレスなフロー

現在開発中のIOGの新ライトウォレットが、クリプトユーザーに優れた機能と使いやすさを提供し、普及を推進

2022年 6月 10日 Olga Hryniuk 4 分で読めます

Lace:スピード、簡易性、そして、シームレスなフロー

ウォレットは、暗号資産ユーザーが自分のデジタル資産を安全に保管し、アクセスすることを可能にします。デスクトップからモバイルアプリケーション、ハードウェア(USBタイプ)デバイスまで、その形式はさまざまです。

DaedalusウォレットはIOGのフルノード実装で、ブロックチェーン履歴と完全に同期されたデスクトップアプリケーションです。フルノードウォレットはテックサヴィ系のユーザーには適していますが、大量のリソースを消費し、ブロックチェーンの全コピーを持つため同期時間がかかります。したがって、自分の資産に素早くアクセスする必要のあるユーザーにとって、フルノードウォレットは必ずしもベストな選択肢ではありません。Cardanoが一般的なユーザーに受け入れられ、発展途上の市場に広がっていくにつれ、代替手段が必要となります。

ClassicからChronosへ:Ouroboros実装を解説

Cardanoのコンセンサスプロトコル、Ouroborosの仕組みと進化を紐解く

2022年 6月 3日 Olga Hryniuk 16 分で読めます

ClassicからChronosへ:Ouroboros実装を解説

Cardanoの使用する画期的なプルーフオブステーク型のコンセンサスプロトコルOuroboros(ウロボロス)に関し、耳にされている方も多いだろう。ビットコインや現在ではイーサリアムなど、初期の暗号通貨が基盤としているプルーフオブワークに代わるプロトコルとして、エネルギー効率とサステナビリティを強化したOuroborosは、査読済み研究を通じて開発された初のブロックチェーンコンセンサスプロトコルだ。

エディンバラ大学のAggelos Kiayias教授主導のもと、Ouroborosとそれに続く各実装は、世界最大の課題の一部を安全かつ大きな規模で解消するための新たなベースラインを提供する。

認識は教育から始まる。本稿では、したがってOuroboros…

相互運用性はブロックチェーンの成長の鍵

ブリッジ、サイドチェーン、AGIX ERC20コンバーターが、Cardanoのクロスチェーン開発のソリューションを提供

2022年 4月 28日 Olga Hryniuk 13 分で読めます

相互運用性はブロックチェーンの成長の鍵

Cardanoは、開発者やブロックチェーンファンの幅広いコミュニティを堅実に拡大しています。Cardanoブロックチェーンの詳細を見ると、Cardanoには現時点で450万を超えるネイティブトークン、5000を超えるNFTプロジェクト、全体で900を超えるプロジェクトが現時点で構築されています。

この成長を支えるために、コミュニティは現在Cardanoのより幅広い普及に取り組んでいます。他のブロックチェーンとも機能する能力、いわゆる相互運用性がこのカギとなります。

Input Output Global(IOG)は、ブロックチェーンブリッジ、サイドチェーン、そしてAGIX ERC20コンバーターに注目しています。スケーラビリティ、テクノロジーの適用、使いやすさを向上させるために、ブロックチェーン間の通信を可能にする核となる機能が存在します。

相互運用性

Olga Hryniuk

Olga Hryniuk

Senior Technical Writer

Marketing & Communications