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Cardano世界教化に向けて:2020年のイニシアチブとプラン

教育チーム本年のプランを紹介

2020年 2月 27日 Niamh Ahern 7 分で読めます

Cardano世界教化に向けて:2020年のイニシアチブとプラン

教育は常にIOHK主要戦略の一部です。その使命は教育という手段を通じて世界規模のコミュニティおよびビジネスを育成し、学習したことを共有することです。世界規模のブロックチェーン技術教育における第一人者として、私たちは今後の数世代のために場を形成し、長きにわたり持続していく遺産を残す機会を得ています。

2019年から一貫したテーマは幅広い教育用コンテンツの需要への対応。こうした要望は、インセンティブ付きテストネットに関するフィードバックや、常に一定量を保つヘルプデスクへのサポートリクエストに現れています。2020年、Cardano Shelley(シェリー)期への完全移行、その後のGoguen(ゴーグエン)期への移行に伴い、IOHKは教材の開発、拡大に焦点を当てています。

このためIOHK教育チームは、教材の幅を広げていくために多大な時間と労力を注ぎ込んでいくことになります。ブロックチェーン技術の理解を深めるにあたっては、社内外の幅広い関係者を対象に、さまざまな学習およびトレーニング教材を使用していきますが、この点はIOHKの技術の使用が主流となっていくにつれて非常に重要となります。また、IOHKの技術がビジネスにおいてどのような問題を解消できるかについての知識や情報を、エンタープライズの意思決定者に提供することも目指しています。これまでに多くの企画を立てており、Cardanoが世界規模のソーシャルおよび金融オペレーティングシステムへと成長していくにつれて、多数のプロジェクトが進行していきます。

諸例

2020年に入り、当社教育部長のLars Brünjes博士がマルタ大学で講義を始めました。本講義はIOHKが開発したスマートコントラクト用プログラミング言語Plutus(プルータス)およびMarlowe(マーロウ)に焦点を当てており、ここから、今後数か月にわたって公式化、開発を予定しているモジュラー式トレーニング教材の基礎を形成することを意図しています。

また、Alejandro GarciaによるPlutusおよびMarloweの無料Udemyコースは盛況で、現在までに5,000人以上が受講登録をしています。フィードバックも好意的で、昨年を通じて学生からの情報を基に漸次改良を続けてきました。現在次のレベルへの移行期を向かえており、両コースともに最新の開発状況と新機能をカバーした完全なアップデートを計画しています。また、Lars Brünjes、Polina Vinogradovaの共著による電子書籍Plutus: Writing reliable smart contractsの第2版の準備にも着手し、今年中に出版を予定しています。執筆チームは改良点を特定し、読者からの直接のフィードバックも収集しています。ご意見、ご提案をお持ちの場合は、Plutus ebook GitHub repositoryのプルリクエストからぜひお寄せください。

学術論文とこうしたコンセプトの一般による理解とのギャップを埋めるために取るべき重要なステップは、CardanoとADAを支えるプルーフオブステークプロトコルであるOuroboros(ウロボロス)についての知識を一般に紹介することです。インセンティブ付きテストネットを運営する中で受け取った貴重なフィードバックへの返答として、私たちはステークプールオペレーターがOuroborosとその実践的な働きを理解する手助けをするためのさまざまな教育的コンテンツの作成を企画しています。

リーチを拡張

こうしたトレーニングコースやコンテンツのリーチを広げるために、人気の高い当社Haskellトレーニングコースを大型のオンラインコース、またはMOOC(ムーク)へと移行するとともに、PlutusとMarloweの教材も含んだより包括的なコースとしてまとめる方法について調査を進めています。これにより当社MOOCのコースとしての価値を高め、できるだけ幅広いグローバルコミュニティへアクセスを提供できるようになると期待しています。さらに、モンゴルでは包括的な通学型のHaskellおよびPlutusコースを企画しており、詳細はまもなく決定されます。ここではHaskellオンラインコースの導入部分を入門書として使用する予定です。これはHaskell、Plutus、Marloweのコンテンツをさまざまなスタンドアロン版のモジュール用教材として再利用することにより効率化を図る一例です。こうしたモジュール型トレーニングは外部へ向けたものであると同時に当社社員の開発にも使用します。

私たちは双方向的かつ有意義なトレーニングワークショップの価値も重んじており、今年は世界各地でこうした機会をより多く持ちたいと考えています。こうしたイベントについては現在企画の初期段階であり、シリーズ初回は春にケベックで開催する予定です。詳細は、開催時期近くにTwitter、メール、本ブログといった公式チャネルで発表します。IOHK教育チームはこれをサポートし、必要な受講者用学習ツールの準備を行います。

こうした教材やコースの作成に加えて、教育チームでは国際経営大学(International University of Management:IUM)で新興市場におけるブロックチェーンの能力をテーマとした論文を執筆している1学生のモニタリングを行っています。また、Jamie Gabbay博士はDevraj Basu氏の著書Applications of new generation technology to cryptocurrencies, banking, and finance(暗号通貨、銀行、金融への新世代技術の適用)に寄稿依頼を受けています。

社内イニシアチブ

私たちはまた、IOHK人事部と協力してIOHKトレーニングアカデミーを創設しています。これは社内チームのプロフェッショナルとしてのスキルアップおよび開発を目指した新しい学習ポータルです。この新たなリソースは、社員のエンゲージメント、満足度、リテンションを改善することを目的とした、学習開発戦略の一環です。アセットのライブラリーを提供して、当社スタッフが必要なものを簡単に見つけられるようにしたいと考えています。職種に合わせた「学習ジャーニー」を開発し、新たな分野でスキルを開発するための既成コンテンツを提供すると同時に、新人研修コースも作成する予定です。これは43か国にわたりスタッフや業務委託契約者を擁する急成長の企業にとって欠かせないものであり、当社全員にとって重要なアセットであることがわかるでしょう。

2020年はCardanoにとって極めて重要な年であり、チームは自分たちの役割を果たすことを楽しみにしています。チームの目的は個人と組織双方にプロトコルの使い方、そしてそれがいかに日々の生活の助けとなるかを教えることです。するべきことはたくさんありますが、すべての教育的コンテンツを既存のコミュニティはもちろん、Cardanoを知ったばかりの人々とも共有できることを楽しみにしています。