バッファローソルジャーがブロックチェーンの真髄に迫る
サミット2021で発表されたNFT音楽ゲームCrypto Bisonsは、他のアプリケーションにも広く影響を及ぼします
2021年 10月 28日 5 分で読めます
ブロックチェーン機能のユニークな組み合わせを示し、現実世界の要素をコレクタブルやスマートコントラクトと一緒にまとめたいと考えているとします。もちろん、意欲的でクリエイティブな参加者の大集団が、準備を整えて開発を待っています。
そうなれば当然、ギターを弾くバイソンに登場してもらう時でしょう。
Cardanoサミット2021で発表されたブロックチェーン対応NFTゲームCrypto Bisons(クリプトバイソン)は、Cardano創立者であると同時に長年のキャリアを持つゲーマーでありゲームデザイナーでもあるCharles Hoskinsonのオリジナルコンセプトに基づいています。Hoskinsonは500頭ほどのバイソンのオーナーでもあります。ダメな理由はないですよね。
Hoskinsonは、アイデアの可能性を探るために、フランスのアングレームにある国立デジタルゲームスクールEnjmin*の学生6人の助けを借りました。「彼らには『ちょっと遊んでみて、何かできることがあるか見てみてよ』と言ったんです。そうしたら、毎月毎月ものすごいレベルの創造性が発揮され、実用的なゲームプレーの仕組みを持つものに収束していく姿を目の当たりにすることになりました」と、Hoskinsonは語っています。
フランスチームを管理するKarim Sellamiはこう述べています。「学生としての最初の質問はゲームにまったく関係なくて、そんなにたくさんのバイソンがいたらフィールドでどんなことが起こるのか、というものでした。ある日、1頭のバイソンが転んで音を立てたら面白かった。そこから音楽が生まれました。そこで、もしすべてのバイソンが音楽を発見したら何が起こるのかを考えました」
でもなぜゲームなのでしょう。これについて、IOGの技術責任者Romain Pellerinは次のように話しています。「マルチプレーヤーゲームは、ブロックチェーンにとって素晴らしいユースケースです。プレーヤーがいて、彼らはどこかでシステムに接続してログインする必要がある。ブロックチェーンでは、ウォレットを使ってログインします」
プレーヤーはバイソンをメンバーとしてバンドを結成します。バイソンにはそれぞれ個性があります。その個性はゲームの世界が進化するにつれて発展します。そして、バイソンのアバターはサクソフォンやギターなしには完成しません。そうですよね。バッファローソルジャーなら、ドレッドヘアも必要です。ほら、コレクタブルがあります。
バイソンバンドが演奏する音楽はデジタル世界のもう1つの機能です。これはアルゴリズム的に生成されます。「もともとのデザインブリーフは、NFTとアルゴリズム的に生成された音楽、そしてブロックチェーンを一緒にしてジオロケーションと結びつけて何かをしたいというものでした」とHoskinsonは語ります。
「これはNFTを次のレベルへと進めるために適した実験です。最近まで、NFTは静的なものと考えられていました。写真とか動画とか、手紙か何かを所有するようなものでした。変化しないもの。ただそこにあって、ご存知のようにトレードなんかができるものでした」
対照的にCrypto Bisonsでは、ゲームからゲームへ、あるいはゲーム外の他のプラットフォームへとゲームオブジェクトが長期的に使用される方法が、その使いやすさに影響を及ぼします。Hoskinsonは続けます。「したがってこれは本当にすばらしい実験なんです。そしてこれは、Cardanoにおけるとても実用的なインフラ上の意味も含んでいます」
バイソンが行くところにその他もついて行きます。「物理的な現実世界とデジタルブロックチェーン世界の橋渡し。これは今まであまり手を付けられていません。これが実現すれば、物理的世界の何にでもテンプレートとして使うことができます。アートワークかもしれないし、別の種類の動物でもいいでしょう。人々でも場所でも、そうしたタイプのものです」
Pellerinは付け加えます。「ゲームオブジェクトはゲーム内だけでなく別のゲームでもシェアできます。異なるゲームでも再利用できるし、別の娯楽サポート、自分の音楽、別のコンピューターゲーム、プラットフォーム、ソーシャルネットワークでも使えます。さらに、ロジックとシナリオはスマートコントラクトとして表現でき、シナリオやゲームオフジェクトも進化させられます。したがって、私たちはこのゲームにとても野心的です。ここから標準へと繋がる偉大なイノベーションがもたらされます。これは、NFT標準でゲームオブジェクトとは何かを設計しなければならないためです。ゲーム標準にはたくさんのバージョンがあります。それがより大きな研究へと導くのです」
もう1つ、Hoskinsonがこのゲームを気に入っているのは、プレーヤーが相手を傷つけるのではなく、クリエイティブな方法で競争する点です。バイソンは音楽の殿堂入りを果たせるよう演奏したいと思っているだけなのです。
(* École nationale du jeu et des médias interactifs numériques)
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