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Cardanoサミットを基盤に

サミットは、Cardanoに関するすべてを披露するとともに、成長する開発者コミュニティと協力するためのプラットフォームを提供

2021年 10月 12日 Fernando Sanchez 9 分で読めます

Cardanoサミットを基盤に

先日2日間にわたり開催されたCardanoサミットは、グローバル開発者コミュニティと交流するまたとない機会を提供しました。この画期的なイベントは、Cardano、そのパートナー、そして開発者が一堂に会し、クリエイティビティとインタラクションの相乗効果を生み出す場となりました。そしてこのコラボレーションにより、いくつかの印象的な結果がもたらされました。

IOGチームは、分散型アプリケーション(DApp)やスマートコントラクトをホストするCardanoの発展的可能性を示すことができるコーディングチャレンジやハッカソンに、組織やサポート面から深くかかわりました。私たちはこの経験から多くを学ぶとともに、大いにこれを楽しみました。

この中でも、傑出したイベントは、IOGが組織、ホストしたPlutus Capstone Challenge(IOコミュニティチームのMatthew Cappsの尽力に敬意を表します)、そして、Cardanoサミットと並列して開催されたイベントWyoHackathonの2つです。IOGチームはこのイベントで一部のチャンレンジカテゴリーの組織を手伝い、IOGのHernán RajchertとPablo Lamelaは審判を務めました。

Plutus Capstone Challenge

Cardanoはこの数か月で多くのマイルストンを超えました。これには、Alonzoハードフォークによる「プログラム可能」なメインネット、そしてスマートコントラクトの配信が含まれます。

そして現在、Plutusパイオニアプログラムをコミュニティイニシアチブの礎の1つとして、新たな開発エコシステムが出現しています。2021年3月初頭にプログラムが開始されて以来、2つの集団が卒業を迎え、3000人を超える人々が、このPlutusと関数型プログラミングの入門クラスを受講しています。

Cardanoサミットを機に、これまでの道のりを讃えるとともに、PlutusパイオニアとPlutus開発者パートナーたちを招き、「Capstone」イベントでそのスキルを披露する機会を提供したいと思いました。

サミットのCapstoneイベントでは、世界各地の開発者が協力してコーディングの課題に挑みました。課題は、特にコミュニティ全体がPlutus分散型アプリケーション(DApp)、チェーンインデックスエクスプローラーなどを構築するために使用可能なツールの提供を目的として選ばれました。イベントは太陽を追うようにアジア太平洋地域から欧州を経由し、米国へと地域ごとに8時間で設定され、土曜の日没とともに終了しました。

イベントについて

地域ごとに、IOGとパートナー5社の経験豊富なPlutusエンジニアチームが、参加者のメンターを務めました。Capstoneは、学習の機会、将来のイベントのたたき台として、わざと控えめ、非公式に開催されました。それでも、参加者は熱心で、真剣に課題に取り組みました。とくに、IOGチームは、協力して作業を行いたい、複雑な解決策を導き出すために割り当てられた時間を超えても作業したいという参加者の熱意に衝撃を受けました。

イベント自体のコミュニケーションおよび組織面、とりわけ、IOG、MetalampMLabsObsidian、DQuadrantのPlutus専門家により提供されたサポートの質の高さに対し、非常に好意的なフィードバックを得ました。メンターのうち3人は、Lars Brünjes博士による2020年のHaskellトレーニングコースの卒業生です。この3人の卒業生が、Plutusアプリケーションを構築する開発者を助けるまでになったという、進歩を目にするのは素晴らしいことです。また、Cardano Stack Exchangeも活用され始めました。ここでは問題が投稿されると、すぐに回答として解決策が投稿されました。

イベント終了までに、パイオニアチームは課題について推論し、解決しようと努めながら、16の洗練された案を提出しました。ここにはDAppのNFT認証、Cardano APIウォレットファンドの分配ツール、小物を金に替える「製錬所」並行性ゲームの設計等々が含まれます。

生まれてまもないPlutusコミュニティのお祝いにCardano開発者に集まってもらうことができたという満足感に加え、この基礎をなすコーディングチャレンジに対する熱意と前向きな姿勢は、今後の開催の追い風となります。現在、競技期間の延長、チームイベントの追加を計画しており、開発者エコシステム全体をこの楽しみに巻き込むためにマーケティングを実施します。

このPlutus Pioneer Capstoneにより、パイオニア、パートナー、そしてIOGチームは協力して相乗効果をもたらし、実際に結果を出しました。これは、今後数か月間にIOGが企画している類似イベントのすばらしい幕開けとなりました。すべての参加者に感謝します。

現在チームは、審査を行っています。勝者発表の詳細情報はソーシャルチャネルで発表されますので、お見逃しなく。

WyoHackathon 2021

この間、ワイオミング州ララミーでは、9月24日金曜午後6時から26日日曜午前9時までウィークエンドイベントが開催されました。参加者は、ワイオミング大学からライブで、そして世界各地からDiscordを使ってオンラインで参加し、DevPostを介して応募しました。IOGの代表者は、一部のチャレンジカテゴリー設定や審判としてこのイベントをサポートしました。

WyoHackathonには複数のカテゴリーが設けられ、140人の参加者により、合計20エントリーが登録されました。

IOGチームはMarlowe関連のカテゴリー2つの運営をサポートしました。

  • Marloweコントラクト - Marloweコントラクトとしてモデル化できる既存の金融契約を見つけ、Marlowe Playgroundで開発する。
  • Marloweの未来 - Marlowe Suiteのさまざまなコンポーネントをいかに変更できるかビジョンを提供する

Marloweカテゴリーには5つの応募があり、賞は以下のように授与されました。

Marloweコントラクトカテゴリー受賞者:

  • #1(賞金$5,000 prize)- Pass through billing(パススルー請求)- ベンダーがクライアントに製品を再販または貸し出しする、異議があるか否かに応じて手数料を受け取るシナリオを検討。
  • #2($2,000 prize)- Pizza delivery(ピザデリバリー)- 配達の遅延状況に応じて一部(または全額)返金を提供するコントラクト。実装はクライアントのみに問い合わせるため、悪質なクライアントの可能性を考慮していなかった。
  • #3($1,000 prize)- Turing toil(チューリングトイル)- 筋力値を返す架空のオラクルを使用してインセンティブを与え、2人のスポーツジム仲間を個人的に、またはお互いにやる気にさせる。

Marloweの未来カテゴリーの受賞者は1件のみ:

  • #1($1,000 prize)- Company Merger - 架空オラクルにより元の株価を考慮しながら、2つの企業の株式を取得して結合する。

現地で行われたハッカソンのプレゼンテーションに参加してくれたPlutusエンジニアリングチームのColin Hobbins、現地およびDiscord経由で参加者のサポートをしてくれたKegan McIlwainとStone Olguinには、この場を借りてあらためて感謝の意を表します。

イベントについては、IOHKの研究者兼開発者のPablo Lamelaが、「すべての応募のオリジナリティにすっかりリフレッシュさせられました。この種の見解は、今後Marloweをユーザーのためにいかによりよいものに、役立つものにしていくかを知るのに役立ちます」と述べています。

最後に

Capstoneイベントにより、Alonzo更新に続くCardanoに開発者コミュニティから大きな関心を寄せられていることが確認されました。Cardanoは現在、DAppとスマートコントラクトをサポートする、多用途のスケーラブルなプラットフォームとなり、より幅広いコミュニティに温かく受け入れられています。

サミットはわずか48時間のイベントでしたが、コミュニティとの密接なコラボレーションがこれで終了するわけではありません。むしろ逆です。今後数週間、数か月をかけて、私たちはCardanoの機能を開発、拡張し続け、開発者コミュニティに、エコシステムとの交流に必要なツールやサポートを提供していきます。