昨日、#CardanoAfricaショーで、私たちはアフリカ大陸に対する大胆なビジョンと、それを実現する方法を発表しました。ここでは、この特別なイベントの導入部をお届けします。
2015年2月、私は夢を持ってInput Outputをスタートしました。自分自身の生活をコントロールするすべを持たない何十億という世界中の人々に、経済的なアイデンティティをもたらすという夢です。
現実に、人々は2つの異なる設定下で暮らしています。1つは先進国、そしてもう1つは発展途上国です。私のように、先進国に暮らすほとんどの人々は、多くのものを当たり前だととらえています。実際に、私たちにとって、ID、パスポート、運転免許証などはたやすく手に入ります。旅行するのも簡単。信用力を証明し、資格を取得するのも簡単。借金をするのも、保険を得るのも、支払いを処理するのも簡単です。例えば、誰かからサービスを受けた場合、銀行アプリやVenmoなどのモバイル支払いサービスを使って、支払いを数秒ですますことができます。PayPalを使用してもいいでしょう。私たちはこれを当たり前だと思っており、多くの場合、日常生活の一部となっています。
しかし、発展途上国に住んでいると、状況はかなり異なります。グローバル化は非常に困難です。公正取引やサステナブルな方法で何かを生産していることを証明することも困難です。お金を受け取ったり、送金することも難しい。送金取引には、送金額の8%から15%の手数料がかかります。借金をしたくて、よしんばそれが可能であったとしても、世界銀行によればマイクロファイナンスの取引きは85%もの高金利になる可能性があります。
手数料が高額となる理由は何も強欲や人種差別、あるいは世界秩序における何らかの悪意によるものではありません。むしろ、これはシステムのせいなのです。国によっては、他国のシステムよりも優れた金融インフラを享受しています。問題は、従来のシステムが、アメリカ式や中国式といった単一の標準を支える完全な中央集権化を認めなくては、基本的に完全なグローバル化に対応できないということです。
世界はこれを超えて動くことができます。今は21世紀です。iPhoneのある時代、インターネットとWWWのある時代、情報がほぼ瞬時に伝わる時代です。結果として、私たちには物事をよりよく統治する方法を生み出す可能性があります。もう中央当局は必要ありません。もう中央政府は必要ありません。まさにインターネットのように、支払いを処理する、契約関係を確立する、アイデンティティを高める、財産の所有権を証明する、商取引のギアをかみ合わせ作動させる、こうしたことは、ビットコインやイーサリアム、そしてCardanoといったイノベーションを可能にしたのとまったく同じ分散型テクノロジーを介して成し遂げられます。
私たちは、第一原則に基づいてInput Outputを立ち上げました。私たちは科学から始めました。多くの博士を雇用して、世界中に研究ラボを建てました。以来、何百もの論文を書き、そのうちの多くが素晴らしい学術的査読のるつぼの中でテストされてきました。引用に次ぐ引用、会議に次ぐ会議、ジャーナルに次ぐジャーナル、私たちは、何百万にとどまらず、何十億ものユーザーへとスケール可能なシステムの構築方法を理解できるような科学的知識のコーパスを築いてきました。これらのシステムにより、私たちはすべて平等であり、同じ市場にアクセスするに値する、という基本的な真実を守ることができます。
テック財閥であれセネガルの羊飼いであれ、同じ扱いと心遣いを受けられるべきです。マーケットへは平等にアクセスできるべきであり、差別化要因は地理や遺伝的特徴ではなく、メリットであるべきです。
私たちはCardanoのような素晴らしいプロトコルを構築してきました。もうこれは単なる約束ではありません。このテクノロジーは今まさに提供されようとしています。
4年間、スタッフがエチオピアに住み、ルワンダ、ウガンダ、タンザニア、ナイジェリア、ケニア、そして南アフリカと、大陸中を回りました。風に乗りどこへ向かおうと、約束やコミットメント、そして夢は同じでした。パワーを末端に届け、人々が自分自身の銀行となり、自分のIDを持てるようにすることで、世界の仕組みを変えると得いう私たちのビジョンを広めたい、というものです。
その努力が最初に結実したのは、エチオピア教育省との契約です。ここではCardanoブロックチェーンに統合されたAtala PRISMを使用し、500万の学生を巻き込みます。これらすべての学生が、個別にデジタルアイデンティティ(DID)を持つことになります。DIDには情報(メタデータ)が含まれ、学生生活の間中、そして、学生たちが経済世界に行っても付き従います。これら何百万もの学生は卒業後に経済界に入り、最終的にこのインフラストラクチャーは土地財産の購入や支払い、投票を始め、その経済的生活のすべてに使用することが可能となります。
この契約の素晴らしい点は、拡大可能であることです。私たちの優先順位と目標は、エチオピア政府のビジョン、優先順位、そして目標と一致しています。去年、政府は全国デジタルトランスフォーメーション戦略としてEthiopia 2025を打ち立てました。これは、国民IDシステムを含む、国による大胆なデジタル化ビジョンです。ここでPrismとCardanoを使用し500万人の学生に行った仕事が、必然的に1億700万のエチオピア人のためのインスピレーション、そしておそらくはシステムとなるまでに成長し、初めて米国や欧州連合、中国、その他の強力な経済と肩を並べるグローバル化を可能とすることを信じています。
加えて、このシステムはIDを超えて拡張する可能性があります。スキルの証明に役立つ資格の認証に使用できるため、求職に役立てることができます。さまざまな活動に使用でき、仕事を得る権利を獲得した、信頼のおけるアクターとして人を認めさせることもできます。
これは単にエチオピアの話です。他にもタンザニアやWorld Mobileなど、大陸中にパートナーがいます。それぞれがこのテクノロジーをどのように適用するか、望みや夢を持っています。Cardanoの魔法は、ビットコインと同様に、許可が不要なことです。登録やライセンスを必要としません。使用許可を得る必要もありません。これはオープンプラットフォームです。
Input Output Globalやそのパートナーはプロジェクトを推進しながら、アフリカの数えきれないほどの起業家たちのインスピレーションとなるべくこれに従事しています。彼らは自分の夢、自分のビジネスを具現化できます。分散型のUberであれ、小規模企業の証券化であれ、もしくは貿易や商取引のリソースを表す新たな方法であれ、その結果は、大陸のすべての人が利用できるインフラストラクチャーが実現し、他の人々が夢を実現できるようになります。
この業界は、数多くの本当に優れたイノベーションを生み出してきました。NFTやDeFi、セキュリティトークン、ICO。これらのほとんどが、新世界の約束を基に築かれています。今後5年間で、このテクノロジーがアフリカ中そして東南アジアや中央アジア、東欧など世界の他の多くの地域に展開され、こうした約束が新しいビジネスモデルに変容していくと信じています。
何千ものイノベーションがブロックチェーンのインフラストラクチャーで可能となります。投票に、起業家として成功するために必要な資本を見つけるために、愛する人を養うために、自分の望みや信念が自分の死すら超越できるよう不動産計画を立てるために等々。これらすべてが、私たちが形式手法とHaskellのような先進的なプログラミング言語を使用して構築し、査読により確認されたテクノロジーで可能になります。
ここに来るまでは大変な道のりで、何千人もの人々から助けを得ることによってのみ可能となりました。ですから、アフリカの人々が自分自身の生活をコントロールできるようにするという夢をかなえる最初のステップを踏んだ今、彼らも一緒に祝福しましょう。
アフリカ大陸における私たちの事業の詳細は、Cardano Africaウェブサイトをご覧ください(現在英語のみ)
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