Skip to main content

ブログ > 2025 > October > Leios月間スポットライト:9月のハイライト

Leios月間スポットライト:9月のハイライト

プロジェクトが研究からエンジニアリングへと移行して主要なマイルストーンに到達したLeios。その仕様、適合性、パブリックテストネットへの道筋を概説

2025年 10月 23日 Emmanuel Ameh 8 分で読めます

Leios月間スポットライト:9月のハイライト

概要

  • Leiosは、Input | Output ResearchからInput | Output Engineeringへと移行
  • CIP-0164に対する建設的なフィードバックを受け、補足説明とコスト分析が進行中
  • バグの特定、修正によるシミュレーターの精度向上
  • 影響分析の結果は、提案された設計によるほとんどのCardanoエコシステムシステムへの影響が、最小限に抑えられると示唆
  • Blink Labs(Go)は、証明書タイプ、初期ブロック形状、トランザクションハッシュ、通知ミニプロトコルで進展
  • 次のステップには、サポート仕様、適合性ガイダンス、反復プロトタイプ、公開ロードマップの可視化、編集者との継続的な関与が含まれる
  • 10月29日の公開レビューとデモコールへの参加をコミュニティに呼びかけ

Cardanoのスケーラビリティと透明性を推進し続けるというInput | Output (IO) の継続的なコミットメントの一環として、Ouroboros Leiosプロジェクトは、パフォーマンスにおける次の大きな飛躍を実現すべく、着実に進捗しています。セキュリティや分散性を損なうことなく、スループットと効率性に対処するために開発された Leios は、現在、Input | Output Engineering (IOE) のより広範なスケーラビリティ提案の一部として、研究からアクティブなエンジニアリングへと移行しています。 

この移行全体を通して可視性とコミュニティとの整合性を維持するため、チームは、主要なマイルストーン、技術的な議論、今後の開発計画にスポットをあてながら、月例公開レビューおよびデモセッションを通じて定期的な進捗報告を共有します。

プロジェクトの引き継ぎ

9月のLeios月例レビューとデモコールでは、LeiosがInput | Output Research (IOR)からIOEへと引き継がれたことが示されました。これにより、本プロジェクトは、研究開発の体制を維持しながら、研究からアクティブなエンジニアリングへと移行したことになります。

チームはIOEへのスムーズな移行と、コミュニティに公開された月例レビューおよびデモコールの継続を確認しました。

提案の更新

8月に公開されたCIP-0164は、LeiosをCardanoの次の主要なコンセンサスアップグレードの一つとして正式に提案するものです。この提案は、プロトコルの原則、目的、およびスケーラビリティ、パフォーマンス、ネットワーク効率への想定する影響を定義しています。その公開は、コンセンサスチーム、台帳チーム、暗号チームによる継続的な影響分析に支えられ、Leiosを研究からエンジニアリングへと移行させる決定的な一歩となりました。チームはシミュレーターを使用して、さまざまなワークロード下でのLeiosのパフォーマンスを調査し、提案の設計を検証する第一歩を踏み出しました。

公開以来、CIP-0164は建設的な編集者およびコミュニティからのフィードバックを集めています。チームは継続的に詳細の明確化とフォローアップ編集(例:仕様の詳細、コスト分析など)を提供しており、提案と実装計画を整合させるために編集者会議への参加を続けます。この作業の中でシミュレーターのバグを特定、修正したことで、初期の実行と比較して結果が改善されました。

注目のプロトタイプ:Blink Labs(Go)

コミュニティの参加によって、Leiosの開発は継続的に推進されています。例えば、TxPipe、BlinkLabs、SerokellはCIP-0164の貴重なレビューと分析に貢献しましたし、Token2049では主要なメトリクスとAPIを強調したLeios開発ダッシュボードの最初のバージョンが発表されました。

これらの貢献の中で、Blink Labsは、以下の初期プロトタイプ作業を実演しました。

  • エンドースメントブロック(EB)のための新しい証明書タイプ
  • トランザクションボディハッシュの使用から完全なトランザクションハッシュへの移行
  • エンドースメントブロックとランキングブロックの初期ブロック形状
  • Leios通知ミニプロトコルへ向けた最初の一歩 

次に、チームはこれらの変更点をGo言語で書かれたデータノードDingoに組み込む予定であり、Leiosメッセージの完全な交換を探求し、他の試作段階にあるLeiosノードとの統合をさらに進めます。

影響分析と開発者向けドキュメント

影響分析のドラフトは、提案レベルの変更を特定のコンポーネント(例:ノードインターフェイス、クライアントプロトコル)にマッピングしています。簡素化された提案プロトコル設計に基づいた分析では、Cardanoエコシステム内のほとんどのシステムが影響を受けないことが示されています。具体的なプロトコルはCIP-0164を通じて提案されているため、どのチームやコンポーネントビルダーも、文書化されたインターフェイスに対して、必要とされる更新の評価やプロトタイプの作成を開始できます。

パフォーマンスに関する議論

ここでの課題は何でしょうか。ノードが再起動したり、同期に追いつこうとしたりする際、多くのEBを再適用することで台帳を再構築しなければなりません。このステップが遅いと、ノードの準備完了までに時間がかかり、大規模なスケーリング時にスループットが低下します。

では、これにどのように対処しているのでしょうか。証明済みEBは、正しいコンテキストで作成されたことが証明されているため、ノードは再適用の際にいくつかの繰り返しチェック(例:入力の存在チェック)を安全にスキップできます。これにより作業が減り、再構築が高速化されます。

では計画はどのようなものでしょうか。チームは、2つの相補的なプロトタイプ作成およびベンチマークトラックに沿って進捗しています。

1. ネットワーク相互作用プロトタイプ:Leiosのトラフィックが既存のCardanoネットワークとどのように統合されるかを観察。 2. 台帳規模のプロトタイプ桁違いに多くのトランザクションを用いて再適用のストレステストを行い、速度向上の度合いを定量化。チームは測定値を公開し、現在の方法と比較し、得られた効果が持続する場合、実装とオペレーター向けガイダンスを更新します。

ガバナンスとスコープに関する質問

以前のスコープ記述と現在の提案との違い(例:今回のイテレーションに含まれない要素)に関する参加者からの質問に対し、チームは、目標が高いスループットであることに変わりはないこと、そしてプロダクトのサイズ設定とスコープの調整は、適切なガバナンス機関と透明性をもって処理することを改めて表明しました。

今後の予定

  • サポート仕様と適合性ガイダンス
  • 反復プロトタイプ:ローカルなセットアップから分散評価まで
  • 利用可能になり次第、GitHubプロジェクトボードを通じた公開ロードマップの可視化
  • コミュニティディスカッションと提案に対する編集者フィードバックの継続

参加する

9月のLeiosコールの録画はYouTubeで視聴できます。次回10月のコールをお見逃しなく。

  • 日付:2025年10月29日(水)
  • 開催頻度:毎月最終水曜日
  • 対象:コミュニティ全体に公開

質問、フィードバック、デモをお持ちください。皆様にお会いできるのを楽しみにしています。