Cardanoにパートナーチェーン登場
Input Output Globalは、独立した相互運用可能なレイヤー1ブロックチェーンネットワークのファミリーを繁栄させるための新しいフレームワークを発表
2023年 11月 3日 6 分で読めます
今週のCardanoサミット2023で、IOG創立者チャールズ・ホスキンソン(Charles Hoskinson)CEOは、開発者やバリデーターがCardanoの中核をなす強み(およびエキサイティングなCardanoテクノロジー)を活用して独自の最適化したパートナーチェーンを構築するための新しいフレームワークの概要を発表しました。
パートナーチェーンは、モジュラーブロックチェーン技術とCardanoの実績あるセキュリティ、流動性、信頼性を組み合わせることによって、新たなブロックチェーンの立ち上げ、運営方法に革命をもたらします。パートナーチェーンは、ネットワークやテクノロジースタックをロックインすることなく、これらのメリットを享受できます。
「なぜCardanoを構築するのか」ホワイトペーパーおよびオリジナルのホワイトボード動画(現在閲覧数200万弱)以来、相互運用性とスケーラビリティはCardanoの使命の中核を成してきました。パートナーチェーンは、このCardanoの当初のビジョンの延長線上にあります。
Cardanoは、Cardano決済レイヤー(CSL)をCardano計算レイヤー(CCL)から切り離して設計しています。CSLは堅牢でスケーラブルであることが実証されており、究極のクロスチェーン決済レイヤーを形成しています。ネットワークはパートナーチェーンによってモジュラーフレームワークと既存のコンポーネントを活用した独自の計算レイヤーを構築する力を得ますが、チェーン間の決済にCSLの活用もしています。最近発表された、データ保護に焦点を当てたIOGのブロックチェーンMidnightは、この新しいフレームワークを実装した最初のパートナーチェーンとなります。
モジュラーフレームワーク
Cardanoサミット2023でチャールズ・ホスキンソンが説明したことは、世界各地の研究者やエンジニアによる4年以上にわたる研究開発、広範な技術的探究、実験の集大成です。IOGは、Parity Technologiesの実績を誇るオープンソースのモジュラーフレームワークSubstrateスタックをベースとして活用し、これをCardanoとのトラストレスな統合で拡張し、 パートナーチェーンの潜在性を引き出せるよう、組み立て可能なSubstrateコンポーネントセット(「パレット」と呼ばれる)を提供してしています。
IOGは長い間共通の基盤を共有しており、Substrateチームが開発したモジュール技術を高く評価していました。実例として、BABEプロトコルはOuroboros Praosを活用し、基礎研究における共有された信頼の証左となっています。Substrateを使用したこのモジュラーアプローチを採用することにより、パートナーチェーンは任意のコンセンサスプロトコルを実装することが可能となり、パートナーチェーンが自身のコンセンサスのためにリソースを特定の組み合わせで活用できるようにするというMinotaurの要件が満たされます。つまりSubstrateのオープンソースコードはCardanoのスタックを十分に補うものであり、相互運用可能なブロックチェーンの世界という共通のビジョンに沿ったものです。IOGは、世界各地の研究者、エンジニア、開発者からなるチームを活用して、新たなパートナーチェーンフレームワークの開発に大きく投資しており、ブロックチェーン界全体で協力的なオープンソースの機会を追及していくことを楽しみにしています。
パートナーチェーンは、相互運用性、セキュリティ、トークノミクス、ロックインなど、既存のモジュラーブロックチェーンソリューションの主要な問題を解決します。Cardanoはパートナーチェーンを使用することにより、究極の決済レイヤーを超えます。CardanoのSPOによりセキュリティが提供される一方、Minotaurマルチリソースコンセンサスプロトコルにより、他のブロックチェーンエコシステムのバリデーターが貢献できるようになります。Babelフィーは、SPOがADAで補償されることを可能にしながら、新しいネットワークのトークノミクスの問題を解消します。トラストレスなブリッジがパートナーチェーンをCardano、さらにそれ以上に接続し、リスクのない相互運用性を実現します。
パートナーチェーンは、Cardanoが提供する相互運用性とブロックチェーンネットワークに対する新しいアプローチです。IOGのソーシャルチャネルをフォローして、最新情報を入手してください。このフレームワークの開発や実装の進捗情報は今後も共有していきます。
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