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先駆者たちよ、Midnightへ

Input Output Globalの新しいデータ保護ブロックチェーンMidnightが、パイオニア開発者初回グループ用サンドボックスdevnetを立ち上げ

2023年 10月 5日 Neil Burgess 9 分で読めます

先駆者たちよ、Midnightへ

Midnight(ミッドナイト)は、ブロックチェーンにおける安全でコンプライアンスに準拠したスマートコントラクトとDApp(分散型アプリケーション)の作成を簡素化する、データ保護ブロックチェーンです。

2022年にエディンバラで開催されたIO ScotFestで初めて発表されたMidnightは、4年以上にわたる基礎研究と応用開発の集大成です。それがこの度初期開発環境であるMidnight devnetとして、初期グループにリリースする準備が整いました。

Midnightは、多くの開発者に親しまれているTypeScriptを統合できるよう設計された言語を使用し、Microsoft Visual Studio Codeのプラグインを搭載しています。

データ保護を第一とする新しいプログラミングモデルを使用しており、ZK(ゼロ知識)技術をDApp開発者の幅広い層に提供します。

devnetについて

devnetはサンドボックス化されたスペースとして機能し、開発者は実際のユーザーや資産に影響を与えることなく、実験、問題の特定と修正、アプリケーションの微調整を行うことができます。

Midnight devnetは主にDApp開発者向けです。その意味では、開発者団体であるか単独の起業家かであるは問われません。開発者は、ネットワークで実験し、データ保護、シールドスワップ、スマートコントラクトを搭載したアプリケーションを構築し、フィードバックを提供し、改良点を提案することができます。このコラボ環境は、イノベーションを促進し、潜在的な問題や改善を早期に特定して対処するのに役立ちます。また、エコシステムを研究し、これに貢献してもらおうと、研究者や愛好家を招いています。

Midnightは開発段階にあり、一部の機能はまだ検討中です。したがって、devnetに招待されたゲストには、Midnightの製品ロードマップに影響を与え、今日機密データを扱う際の要望や不満を共有する機会を提供されます。

Midnightの使用例

分散型アプリケーションにより、今日のインタラクションや取引の方法は変貌を遂げつつあります。データ保護スマートコントラクトは、ZKP(ゼロ知識証明)を使用して、既存の作業方法を強化し、新しいアプリケーションを解き放つことができます。その可能性の一部を紹介しましょう。

本人確認

KYC(Know Your Customer:顧客確認)やAML(アンチマネーロンダリング)などの検証プロセスは、金融サービス、会計、不動産、法務サービスといった業界の組織にとって負担ともなり得ます。これらの組織は、法律を遵守するために、テクノロジーとリソースに多額の費用をつぎ込む必要があります。

Midnightを共有データ保護プラットフォームとして使用することで、KYCとAMLの提供方法を再考することができます。個人または企業は、従来の方法で単一のエンティティまたは外部検証サービスを使用して完全な本人確認を遂行することができます。以降のすべての本人確認では、確認を求める組織が、個人に関する特定のアサーションをリクエストすることができます。ZKPを使用すると、アサーションが真であるか否かを除いて、サービスのクライアントに情報を開示する必要はありません。これらのクライアントにとって、これは、欧州連合の一般データ保護規則(GDPR)などの規制下で、人を特定する情報を取得、保持、保護する必要なく、AMLおよびKYC規制の要件を満たすことができることを意味します。

トークン化されたデジタル資産へのアクセス制御

NFT(代替不可能トークン)は、資産、クレデンシャル、領収書、または任意の当事者が閲覧できるように公開台帳で追跡できるロイヤルティ属性を表すために使用が高まっています。これにより、マルチパーティのロイヤルティプログラム、Cookieless eコマース、および組織がターゲットを絞ったサービスや製品を提供できるように、顧客が独自のクレデンシャルを持参できるようになるなどのイノベーションをもたらしました。

パーミッションレスのパブリックブロックチェーンに記録されたNFTは誰でもアクセスできます。重要なことは、トランザクションやウォレット使用からのメタデータを相関させて、個人を特定し、プライバシーを侵害する可能性がある点です。

Midnightのデータ保護を利用すれば、トークン化された資産を非公開にすることができます。同時に、関連する動作を行うために必要な情報を明らかにすることができます。ZK技術によって、機密情報を渡すことなく、クレデンシャル、ポイント、または会員情報をサードパーティと共有できます。ZKは顧客IDの安全性を維持し、オンチェーンの履歴分析を通じた侵害のリスクから解放します。

AIとLLMの強化

近年のAI(人工知能)やLLM(大規模言語モデル)の影響は否定できません。しかし、その機能の大部分は、公開されているアーティファクトから得られたトレーニングデータに依存しています。

  • 第1に、一部のAIは、現在のところ、使用状況やロイヤリティを公正に帰属させる手段を持たずに、プロプライエタリまたはライセンスされたコンテンツを使用する場合があります。
  • 第2に、オンラインで作成されるAI生成コンテンツが増えるにつれ、作品の真正性や、本物の人間または資格のあるコントリビューターに基づいているかどうかについての懸念が高まります。
  • 最後に、LLMは、特に豊富なプライベートデータセットまたは独自のデータセットへのアクセスを提供することで強化できますが、所有者はサードパーティと共有することを望まないか、法的に不可能です。

これらの課題に対処するために、MidnightはAIおよびLLMとの安全でプライベートなインタラクションを確立して、データモデルの機密性を保護し、生成物の信頼性と品質を向上させるのに役立ちます。また、法律で義務付けられているソースデータのプライバシーを維持します。

分散型クレジットスコアリング

クレジットスコアリングは、金融機関が個人に貸し出すための重要な前提条件であり、通常は大量の個人情報の開示が必要です。情報が開示されると、受信組織側にとっては処理と保存にコストがかかり、悪意のある攻撃者に知られるリスクにさらされます。

MidnightのZK技術を使うと、アサーションの外部に情報を開示することなく、アサーションを検証することができます。この機能は分散型クレジットスコアリングに役立ちます。IDの所有者が個人を特定できるような情報を開示することなく、クレジットスコアをデジタルIDに割り当てることができるようになるためです。

分散型匿名投票

現在、有権者は、自分が投票する資格があり、以前に投票したことがないことを証明するために、IDを提示する必要があります。そのIDには、自宅の住所、生年月日、特定の暗号資産としての資金の証明、または有権者が公に開示したくないブロックチェーンウォレットからの単純な認証といった、他の情報が含まれる場合があります。

ブロックチェーン技術は、改ざんの機会を減らすインフラを提供します。そしてMidnightのZK技術を使用したDAppにより、有権者またはそのメンバーの代理で投票するDAO(分散型自律組織)は、不要な情報を開示することなく、必要なことを証明できます。これが意味するものは広く深いものです。

参加者にとってのメリット

devnet体験に参加したMidnightのパイオニアは、次のような機会を得ることができます。

  • 進化を続けるデータ保護テクノロジーの開発をパイオニアとしていち早く開始
  • IOGのセキュリティを最優先とする研究ベースのアプローチによる開発のメリットを体験
  • Midnight開発の方向性に実際に影響を与える
  • 使い慣れた言語と汎用IDEを備えたツールではなく、開発する製品に焦点を当てる
  • Midnight専門エンジニアが質問に回答
  • 潜在顧客へ開発中のDAppの露出を増やす
  • MidnightチームとIOGチームとのプライベートおよびパブリックウェビナーを通じた作業の紹介

理想的な応募者

Midnightチームは、次のような個人またはチームを探しています。

  • 特定のコンプライアンスまたはデータ保護のニーズを満たすDAppのビジョンを持っている
  • 安全で慎重な開発と徹底したテストに積極的に取り組んでいる
  • TypeScriptの知識と経験がある
  • ブロックチェーンと暗号技術の経験がある、または学習意欲がある
  • 知識の共有と共同開発に取り組んでいる

適切な開発環境には、クライアントソフトウェアに加えて、完全な非マイニングノード、ローカルプルーフサーバー、サブスクライバーインデクサーを実行するのに十分なリソースを備えたLinux、Windows、macOSを含める必要があります。

参加する

初回登録は、Midnightチームがパーソナライズされたサポートを提供できるよう、開発チーム100チームまでに制限されます。devnetの成熟に伴い、より多くのチームが招待されていきます。

次世代のDAppsをMidnightでより広い世界にもたらし、ロードマップに実質的な影響を与え、早期導入者の1人としてプロジェクトを認識させるために、チームと最初に対話するメンバーとなるには、今すぐお申込みください。

Midnightの詳細は、Midnight websiteを参照してください。