ブロックチェーンにより多くの機能を着実に追加しているCardanoは、勢いを増し続けています。先日紹介したように、スループットを拡大し、より多くのトランザクションをより素早く処理し、分散型アプリケーション(DApp)やスマートコントラクトの作成や使用の効率を上げるために、ネットワークを最適化しています。今週は、新たなP2Pテストネット立ち上げにより、完全な分散化に向けた継続的な推進をサポートするための重要な新イニシアチブを開始しました。
Cardanoは、Ouroborosアルゴリズムを介したプルーフオブステークコンセンサスを使用して、分散型の環境における信用と安全性を確保します。この中心にはおよそ3000のステークプールがあり、この運営者であるオペレーターはネットワークの動力となる分散型ノードを管理しています。分散型ネットワークでノード間に信頼できるコミュニケーションが必要なことは自明です。この中心にあるもの、そしてブロックチェーンのアクティビティを検証するのに欠かせないのがデータ拡散です。これはトランザクションやブロック分布に関する情報を共有するプロセスです。これはまた、Ouroborosアルゴリズムが「決定」を下すことも可能にします。
最近まで、Cardanoノードは、ネットワークの静的構造を説明するファイルを参照することによってピア同士の接続を確立していました。また、システムは、ネットワークの接続確立を支援していたIOGが設定したノードに依存していました(ネットワーク接続の進化の詳細はこちら を参照)。分散化を拡大しノード間の通信を単純化するために、P2Pネットワークが確立されました。ピア同士が直接やり取りすることによって、何千もの分散されたノードの通信が合理化され、連合型リレーに頼ることなくネットワークを維持できるようになります。これが、自動化されたP2Pネットワークコンポーネントで実行されます。ピア選択プロセスの自動化により、完全分散型ネットワークに近づき、リレーやブロック生成ノードの実行プロセスが単純化されます。
Shelleyインセンティブ付きテストネットの初期段階からAlonzoテストネットプログラムを通して、アプローチの中心となっているのはコミュニティにサポートされたロールアウトです。P2P変更のテストを拡大するために、現在一部のプールオペレーターを準パブリックテストネットに招いています。プログラムをより幅広く拡張する前に、11人のオペレーターが自動P2Pコンポーネントのテストに協力してくれます。
新機能
P2Pはまだ実験段階にあります。今後のリリースに含まれることになりますが、まだすべてに統合しているわけではありません。プールオペレーターは、お互いに直接やり取りするようノードを設定することにより、環境を査定します。P2P機能は、GitHubのcardano-nodeマスターブランチおよび 「ouroboros-network」にマージされたプルリクエストに含まれています。
P2Pモデルはピアの動的な降格昇格を確保する「チャーン」を可能にします。ネットワーク設定の更新も、ノードの再起動が不要となるためSPOにとってより簡単になります。
準パブリックテストネットはまた、ノードのPrometheusインターフェイスを向上させます。これには以下の統計が含まれます。
- アウトバウンド接続:ウォーム(コンセンサスに参加しないアクティブな接続)およびホット(コンセンサスに参加するアクティブな接続)
- インバウンド接続:ウォームおよびホット
- 単方向/双方向接続
今後の予定
準パブリックテストネットのネットワーク接続の査定は貴重なフィードバックを集め、未知の不具合を見つけるために役立ちます。ここで満足な結果が得られたら、すべてのSPOを招いてパブリックテストネットでP2Pノード通信のテストをする準備が整います。これにより、ピア選択のためのスマートポリシーの実装がマークされます。このポリシーにより、以前の非P2P設定と比較するための最終メトリクスが定義できるようになります。もっとも重要なことは、すべてのコンポーネントが個別にまた組み合わせで、多岐にわたるネットワーク条件下でつつがなく機能することを検証するテストを継続していくことです。
P2Pネットワーク開発の最新情報は、週刊技術レポートおよびOuroboros networkリポジトリをご覧ください。
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